2017年7月25日、ついに米国アドビ社はFlash Playerの配布とアップデートを2020年に終了することを発表した。
FlashはYouTubeやニコニコ動画など、国内外の大手動画サイトで、動画再生技術として、また、各種ウェブページでの動く広告を表示する仕組みとしても利用されていた。終了した理由はFlashがセキュリティー問題を長らく内包していて、抜本的な解決に至らなかったことと、時代の成り行きとして、プラグインを用いなくてもHTML5に対応したブラウザーの普及によって、同様な表現が可能になったことがあげられる。
Flashが登場したのは意外と古く、1990年台半ばのインターネット黎明期にまでさかのぼる。商用インターネットのサービスが開始され、さらにWWWが発明されて、ウェブブラウザーは一躍人気アプリケーションとなったが、当初はテキストと画像しか扱うことができなかった。ここにアニメーションなどの動画が扱える機能を追加するプラグインとして登場したのがFlashだ。Flashによって、ウェブの表現力は格段に向上した。特に、当時、Flashを使ったちょっとしたゲームが多数開発され、多くの人が楽しんだ。ウェブブラウザーをインストールしたら必須のプラグインともいわれて、多くの人に知られるようになった。
しかし、風向きが変わったのは当時のアップル社のCEOだったスティーブ・ジョブズ氏がiPhoneへの採用を見送ったことだろう。理由としては、セキュリティーにまつわる問題が多すぎるということと、スマートフォンという当時のエンベデッドデバイスにとってはメモリを消費しすぎるという2点からだった。そして、W3CではHTML5の仕様策定が進むなか、動画再生機能を内包することができるようになり、ブラウザーに拡張するかたちでのプラグインを必要としなくなること、しかも、この方式であればスマートデバイスでも利用が可能であることから、とりたててFlashに頼らなくても、リッチな表現ができるようになってきた。
なお、マイクロソフトはFlashの対抗技術としてSilverlightをリリースするも、広く普及するには至らず、今日に至っている。一部の動画サイトではDRMの機能の必要性からSilverlightを採用しているが、すでに2015年にはマイクロソフト社としてはその利用を推奨してなく、2021年にはサポートを終了するとしている。
古くからインターネットに関わる人にとっては、一つの時代が終わったと感じた人も多いニュースに違いないだろう。

ニュースソース

  • Adobe Flashの提供が2020年に終了[PC Watch
https://i.impressrd.jp/wp-content/uploads/2016/10/ThinkstockPhotos-476511721-1024x1024.jpghttps://i.impressrd.jp/wp-content/uploads/2016/10/ThinkstockPhotos-476511721-130x130.jpg編集部ニュースキュレーション事件・できごと,企業戦略/業績,標準化動向2017年7月25日、ついに米国アドビ社はFlash Playerの配布とアップデートを2020年に終了することを発表した。 FlashはYouTubeやニコニコ動画など、国内外の大手動画サイトで、動画再生技術として、また、各種ウェブページでの動く広告を表示する仕組みとしても利用されていた。終了した理由はFlashがセキュリティー問題を長らく内包していて、抜本的な解決に至らなかったことと、時代の成り行きとして、プラグインを用いなくてもHTML5に対応したブラウザーの普及によって、同様な表現が可能になったことがあげられる。 Flashが登場したのは意外と古く、1990年台半ばのインターネット黎明期にまでさかのぼる。商用インターネットのサービスが開始され、さらにWWWが発明されて、ウェブブラウザーは一躍人気アプリケーションとなったが、当初はテキストと画像しか扱うことができなかった。ここにアニメーションなどの動画が扱える機能を追加するプラグインとして登場したのがFlashだ。Flashによって、ウェブの表現力は格段に向上した。特に、当時、Flashを使ったちょっとしたゲームが多数開発され、多くの人が楽しんだ。ウェブブラウザーをインストールしたら必須のプラグインともいわれて、多くの人に知られるようになった。 しかし、風向きが変わったのは当時のアップル社のCEOだったスティーブ・ジョブズ氏がiPhoneへの採用を見送ったことだろう。理由としては、セキュリティーにまつわる問題が多すぎるということと、スマートフォンという当時のエンベデッドデバイスにとってはメモリを消費しすぎるという2点からだった。そして、W3CではHTML5の仕様策定が進むなか、動画再生機能を内包することができるようになり、ブラウザーに拡張するかたちでのプラグインを必要としなくなること、しかも、この方式であればスマートデバイスでも利用が可能であることから、とりたててFlashに頼らなくても、リッチな表現ができるようになってきた。 なお、マイクロソフトはFlashの対抗技術としてSilverlightをリリースするも、広く普及するには至らず、今日に至っている。一部の動画サイトではDRMの機能の必要性からSilverlightを採用しているが、すでに2015年にはマイクロソフト社としてはその利用を推奨してなく、2021年にはサポートを終了するとしている。 古くからインターネットに関わる人にとっては、一つの時代が終わったと感じた人も多いニュースに違いないだろう。 ニュースソース Adobe Flashの提供が2020年に終了[PC Watch]IT第二幕を世界のニュースで横断読み解き。