2017年2月15日〜17日まで、NTT武蔵野研究開発センタで、NTT R&Dフォーラム2017が開催された。この催しは研究所の成果を広く公開する場で、毎年開催されている。テーマは「2020とその先の未来へ」と題し、海外からの来訪者が増加したり、スポーツが活況になったりすることを想定する形での技術展示が行われている。また、昨年はIoTやNFV(Network Function Virtualization)というキーワードを前面に打ち出した発表が多かったという印象だが、今年はご多分に漏れず、AI(人工知能)をさまざまな分野で取り入れたものが多い。例えば、映像から人物を特定したり、異常行動を特定したり、カーリングのストーンの位置を認識したりするものである。
それぞれの発表は多岐に亘るが、ここでは来場者が参加し、会場全体で行われたデモンストレーションについて紹介しよう。要素技術としては、BLEのビーコンによる来場者の位置情報の把握と、人工知能を使った混雑状況の予測、そしてデジタルサイネージでの案内である。来場者はこのイベント情報が表示されるスマートフォン用のアプリをあらかじめダウンロードしておき、ニックネームなどのプロフィールを登録しておく。すると、アプリは会場の随所に設置されているビーコンを受信し、位置情報をサーバーへと送信する。会場内の移動にかかった時間や同じ場所にどのくらいの人が滞留しているかなどを分析することで、会場ごとの混雑状況をリアルタイムに把握するだけでなく、AIによって混雑を予測したり、各人の関心度合い(関心があればブースで話を聞くので、時間がかかる)の分析したり、まだ見いていない会場へデジタルサイネージで誘導したりしようというものだ。すでに、空港や交通機関などの施設でのフィールド実験も行われているということだ。

つぎに見るべき会場をデジタルサイネージが案内する。

こうしたシステムを利用することで、これまでのように、どこになにがあるかという単純な施設の案内をするだけでなく、局所的な混雑を避けたルートの案内が可能になるという。このように、群衆の動線をAIで予測しながら制御することができるなら、施設の効率的な利用にも結びつく。例えば、空調のコントロールや混雑状況に合わせて警備体制を機動的に組み換えることなどである。また、災害時には1か所の避難経路に集中しないよう、最適な経路をデジタルサイネージで指示することも想定できる。
また、映像から特定人物を検出したり、複数のカメラで同一人物を追跡したり、異常行動を検出したりする技術も個別に展示されている。いずれはこうした画像認識技術との統合も考えられるだろう。
応用例としては、混雑状況の把握だけでなく、ミクロにはオフィス内や店舗内の動線分析と什器や商品の最適配置、マクロには都市計画などへの応用も期待できる。
ここにあげたのは一つの展示例だが、これ以外でもディープラーニングを使ったネットワーク障害や攻撃などの検出などの例もあった。また、IoTデバイスのセキュリティー技術など、今後、重要となると思われる技術開発も発表されていた。AIはさまざまなアプリケーションの要素技術として利用されていて、なおかつNTTが「x ICT」という多分野での情報通信技術の適用の可能性を感じることができるものだった。

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https://i.impressrd.jp/wp-content/uploads/2017/02/IMG_1832-450x600.jpghttps://i.impressrd.jp/wp-content/uploads/2017/02/IMG_1832-130x130.jpg編集部寄稿AI(人工知能),IoT,VR/AR,イベント,企業戦略/業績,情報通信2017年2月15日〜17日まで、NTT武蔵野研究開発センタで、NTT R&Dフォーラム2017が開催された。この催しは研究所の成果を広く公開する場で、毎年開催されている。テーマは「2020とその先の未来へ」と題し、海外からの来訪者が増加したり、スポーツが活況になったりすることを想定する形での技術展示が行われている。また、昨年はIoTやNFV(Network Function Virtualization)というキーワードを前面に打ち出した発表が多かったという印象だが、今年はご多分に漏れず、AI(人工知能)をさまざまな分野で取り入れたものが多い。例えば、映像から人物を特定したり、異常行動を特定したり、カーリングのストーンの位置を認識したりするものである。 それぞれの発表は多岐に亘るが、ここでは来場者が参加し、会場全体で行われたデモンストレーションについて紹介しよう。要素技術としては、BLEのビーコンによる来場者の位置情報の把握と、人工知能を使った混雑状況の予測、そしてデジタルサイネージでの案内である。来場者はこのイベント情報が表示されるスマートフォン用のアプリをあらかじめダウンロードしておき、ニックネームなどのプロフィールを登録しておく。すると、アプリは会場の随所に設置されているビーコンを受信し、位置情報をサーバーへと送信する。会場内の移動にかかった時間や同じ場所にどのくらいの人が滞留しているかなどを分析することで、会場ごとの混雑状況をリアルタイムに把握するだけでなく、AIによって混雑を予測したり、各人の関心度合い(関心があればブースで話を聞くので、時間がかかる)の分析したり、まだ見いていない会場へデジタルサイネージで誘導したりしようというものだ。すでに、空港や交通機関などの施設でのフィールド実験も行われているということだ。 こうしたシステムを利用することで、これまでのように、どこになにがあるかという単純な施設の案内をするだけでなく、局所的な混雑を避けたルートの案内が可能になるという。このように、群衆の動線をAIで予測しながら制御することができるなら、施設の効率的な利用にも結びつく。例えば、空調のコントロールや混雑状況に合わせて警備体制を機動的に組み換えることなどである。また、災害時には1か所の避難経路に集中しないよう、最適な経路をデジタルサイネージで指示することも想定できる。 また、映像から特定人物を検出したり、複数のカメラで同一人物を追跡したり、異常行動を検出したりする技術も個別に展示されている。いずれはこうした画像認識技術との統合も考えられるだろう。 応用例としては、混雑状況の把握だけでなく、ミクロにはオフィス内や店舗内の動線分析と什器や商品の最適配置、マクロには都市計画などへの応用も期待できる。 ここにあげたのは一つの展示例だが、これ以外でもディープラーニングを使ったネットワーク障害や攻撃などの検出などの例もあった。また、IoTデバイスのセキュリティー技術など、今後、重要となると思われる技術開発も発表されていた。AIはさまざまなアプリケーションの要素技術として利用されていて、なおかつNTTが「x ICT」という多分野での情報通信技術の適用の可能性を感じることができるものだった。 ニュースソース NTT R&Dフォーラム2017IT第二幕を世界のニュースで横断読み解き。