個人と企業のインターネット利用動向調査ダイジェスト2007

イメージ画像個人と企業のインターネット利用動向調査ダイジェスト2007

編集部、協力:インターネットメディア総合研究所

インターネットメディア総合研究所(株式会社インプレスR&Dのシンクタンク組織)は、2007年3月から5月にかけて個人と企業のインターネット利用動向調査を実施した。調査は、「日本のインターネット普及動向」「個人利用動向」「企業利用動向」の3種類が行われ、『インターネット白書2007』としてまとめられた。この記事では、ダイジェスト版として注目の調査結果を紹介する。

この記事に含まれる調査結果の扱いについて
この記事内の調査結果と図版(グラフ)は、『インターネット白書2007』に掲載されているものです。出典を明記していただけば、プレゼン資料やブログなどでお使いいただいてかません。ブログなどで使用の際は、このページへリンクやトラックバックをしていただけると幸いです。ブロガーの皆さまによる感想、独自の視点による分析・考察など大歓迎です。

出典の表記例:

出典『インターネット白書2007』(株式会社インプレスR&D発行)

なお、出版物に掲載する場合は、編集部(im-info@impress.co.jp)までお知らせください。

この記事は以下のように3部構成になっています。


第1部 日本のインターネット普及動向

ブロードバンド世帯普及率 50.9%、
家庭のブロードバンド利用者数は4,627万人

世帯普及率とブロードバンド世帯普及率の上昇傾向は続いており、ブロードバンド世帯普及率は50.9%と初めて全世帯の半数を超えた(図1)。

図1 インターネット世帯浸透率と普及率、ブロードバンド世帯普及率の推移。
図1 インターネット世帯浸透率と普及率、ブロードバンド世帯普及率の推移。※クリックで拡大


日本のインターネット人口は8,226.6万人

自宅機器や携帯電話でのインターネット利用者が増加した(図2)。

図2 利用場所・利用機器別・インターネット利用者数の推移。
図2 利用場所・利用機器別・インターネット利用者数の推移。※クリックで拡大


家庭のブロードバンド利用者は4627.0万人

インターネット利用世帯の79.5%がブロードバンドを利用。光(FTTH)が牽引して上昇傾向は今後も続く(図3、4)。

図3 自宅でのインターネット利用者の接続回線。
図3 自宅でのインターネット利用者の接続回線。※クリックで拡大


図4 家庭のブロードバンド利用者数。
図4 家庭のブロードバンド利用者数。※クリックで拡大


IP化完了世帯は全世帯の0.8%、世帯IP化指標は28.2%

世帯IP化指標100に向けて、インフラ面は光(FTTH)が牽引(図5)。

図5 世帯のIP化状況とその構成。
図5 世帯のIP化状況とその構成。※クリックで拡大


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「第1部 日本のインターネット普及動向」調査方法

  • 調査設計・分析主体 株式会社インプレスR&D インターネットメディア総合研究所
  • 調査対象 一般世帯、3歳以上の個人
  • 抽出方法 全国201都市を無作為抽出、地域別、性別、年代別の割付回収
  • 調査方法 電話調査(RDD:ランダム・デジット・ダイヤリング)
  • 調査期間 2007年3月
  • 有効回答数 6,000人、5,874世帯

2006年までの調査からの変更点

  • 調査対象都市を町村部まで拡大
    • インターネットが成熟期に入り、普及状況や利用人口の拡大のみを把握する段階ではない
    • 今後は、接続の質やインターネットの利用内容、インターネット技術を使ったアクティビティ、どこにいても繋がるといったコネクティビティに着目していく必要がある

    上記の実情を踏まえて以下のように調査対象を拡大

    • 2006年:人口50万人以上の都市を中心に26都市
    • 2007年:町村部を含めた201都市
  • 調査サンプル数の変更
    • 2006年:41,025世帯(誤差率 +/-0.5%※)
    • 2007年:6,000人、5,874世帯(誤差率 +/-1.5%※)

    →調査コストを調査対象都市の拡大に振り分け
    ※信頼度95%(100回中95回はこの範囲に入る)、全国での構成比が50%の場合

  • 固定電話を保有していない世帯のインターネット利用人口も別途調査を組み合わせて推計
    • 単身世帯や世帯主が若年層の世帯を中心に、固定電話を保有していない世帯の増加
    • インターネットを含めた全ての通信を携帯電話のみで行うユーザーの増加

    上記を考慮して以下のような調査手法を採用

    • 電話調査に加え、PCによるインターネットリサーチ、携帯電話によるインターネットリサーチを実施
    • インターネット利用者の固定電話保有率を調査し、電話調査の結果を補正

第2部 個人利用動向

動画投稿サイトの利用率は18.7%、1位は「YouTube」、2位は「ニコニコ動画」

動画投稿サイトの利用率は18.7%も、そのうち92.0%が「閲覧のみ」で「投稿」経験は8.0%にとどまる(図6、7)。

図6 動画投稿サイトの認知と理由(左)と動画投稿サイトの利用状況(右)。
図6 動画投稿サイトの認知と理由(左)と動画投稿サイトの利用状況(右)。※クリックで拡大


YouTubeは、6月19日に日本語版がスタートしている。動画というコンテンツの性質上、言語に依存する要素は大きくはないものの(実際、これまで英語版しかなかったYouTubeは日本でも人気であった)、日本語版の登場はYouTubeのシェア拡大に影響するものと予想される。

2位のニコニコ動画は、サービス開始後またたく間に成長し、あまりのアクセス数に利用制限をしたほど。「動画へのコメント付加」というジャンルを確立させた。他の動画サービス(以前はYouTubeにも利用できた)からの引用に、ユーザーがコメントを付加するというマッシュアップモデル、有料サービスの「ニコニコプレミアム」など、今後の展開が注目される。


図7 閲覧している動画投稿サイト。
図7 閲覧している動画投稿サイト。※クリックで拡大


ブログの書き込みは24.4%、ウィキペディアは「閲覧のみ」が34.9%

利用者全体の70.0%が何らかのコミュニティサービスを利用している(図8)。

図8 コミュニティサービスの利用状況。
図8 コミュニティサービスの利用状況。※クリックで拡大



3D仮想空間サービスは、「セカンドライフ」の認知度が29.1%、利用率が0.8%

セカンドライフの認知度は29.1%と高く、日本版サービス開始以降の動きが注目される(図9)。

図9 3D仮想空間サービスの認知と利用。
図9 3D仮想空間サービスの認知と利用。※クリックで拡大


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「第2部 個人利用動向」調査方法

  • 調査設計・分析主体 株式会社インプレスR&D インターネットメディア総合研究所
  • 調査方法 インタラクティブウェブ調査(ネットリサーチ)
  • 調査対象 自宅からインターネットを行っている13歳以上の個人
  • 対象地域 全国
  • サンプリング NTTレゾナント株式会社gooリサーチの保有するアンケートパネルからの条件抽出によるメール配信、アンケーサイトへの誘導
  • 有効サンプル数 有効回答数5,728サンプルから世帯普及率調査で把握した、性別、年齢階層別、自宅PCからの1週間あたりのインターネット利用時間別の構成比に可能な限り整合するように2,000サンプルを抽出
  • 調査期間 2007年4月18日(水)~27日(金)

第3部 企業利用動向

企業におけるWeb 2.0の重要性を認識しているものの、
半数以上が具体的な利用計画には至らず

管理職の59%が「会社の収益を増やす機会である」とWeb 2.0の重要性を認識しているものの、Web 2.0への取り組みはすべての項目で半数以上が具体的な利用計画に至っていない(図10、11)。


図10 情報共有やコラボレーションのためのウェブサイト利用に対する意識。
図10 情報共有やコラボレーションのためのウェブサイト利用に対する意識。※クリックで拡大


図11 Web 2.0の取りくみ状況。
図11 Web 2.0の取りくみ状況。※クリックで拡大


Web APIの公開は5.8%、利用は6.8%

企業のウェブ担当者におけるWeb APIの認知率はすでに67.2%に上る(図12)。


図12 Web APIの公開状況(左)とWeb APIの利用状況(右)。
図12 Web APIの公開状況(左)とWeb APIの利用状況(右)。※クリックで拡大


Google Appsの認知度は32.7%、導入は0.9%

メールやスケジュール管理、ワープロ、表計算などのアプリケーションをウェブで提供するグーグルのエンタープライズ向けソリューション「Google Apps」は、認知度が37.2%、「導入済み」が0.9%(図13)。

ウェブ検索をはじめ、Gmail、Googleカレンダー、Google Docs & Spreadsheetsなど、エンドユーザー向けのサービスとして認知度が高いGoogleの各種サービス。利便性で高い評価を受けているだけに、その企業向けソリューションに対する関心も高いようだ。

「エンタープライズ2.0」と呼ばれる流れのなかで、企業内データの検索ソリューションに対するニーズも高まっている。また「SaaS」(サーズ)と呼ばれるインターネット経由でのアプリケーション利用形態も増えてきており、企業システムの大きな変化が予想される。

図13 GoogleAppsの認知と利用状況。
図13 GoogleAppsの認知と利用状況。※クリックで拡大


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企業のセキュリティ被害経験は31.4%、取り組んでいる対策の効果は自信がないが28.1%

セキュリティ対策の効果は「まったく自信がない」「あまり自信がない」をあわせると28.1%で、「非常に自信がある」「やや自信がある」の25.5%を上回る(図14、15)。

図14 セキュリティ被害の内容。
図14 セキュリティ被害の内容。※クリックで拡大


図15 セキュリティ対策の効果に対する意識。
図15 セキュリティ対策の効果に対する意識。※クリックで拡大


情報通信コストやセキュリティ関連投資額は上昇傾向

企業規模が大きいほど増加を見込んでいる企業の比率は高い(図16、17)。

図16 次年度の情報セキュリティ関連投資額の見込み。
図16 次年度の情報セキュリティ関連投資額の見込み。※クリックで拡大

図17 次年度の通信コストの見込み。
図17 次年度の通信コストの見込み。※クリックで拡大


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「第3部 企業利用動向」調査方法

  • 調査設計・分析主体 株式会社インプレスR&D インターネットメディア総合研究所
  • 調査方法 インタラクティブウェブ調査(ネットリサーチ)
  • 調査対象
    1. ネットワーク、情報インフラに関する調査
      企業におけるネットワークやそれに付随するソフトウェア、サービスの導入、管理、運用担当者
    2. ウェブサイトに関する調査
      企業におけるウェブサイトの企画・運用・管理、およびオンラインマーケティング担当者
  • 対象地域 全国
  • サンプリング NTTレゾナント株式会社のgooリサーチの保有するアンケートパネルからの条件抽出によるメール配信、誘導
  • 最終有効回答数
    1. ネットワーク、情報インフラに関する調査
      有効回答数3,020サンプルからインターネットを利用している企業の業種別・雇用者規模別構成比(推計値)に可能な限り整合するように1,500サンプルを抽出
    2. ウェブサイトに関する調査
      有効回答数2,154サンプルからウェブサイトを開設している企業の業種別・雇用者規模別構成比(推計値)に可能な限り整合するように1,000サンプルを抽出
  • 調査期間
    1. ネットワーク、情報インフラに関する調査
      2007年4月18日(水)~27日(金)
    2. ウェブサイトに関する調査
      2007年4月18日(水)~5月2日(水)

ここで紹介した調査内容は、『インターネット白書2007』に掲載されています。さらに詳細な調査項目と集計データは、インターネットメディア総合研究所が発行する各種調査報告書に掲載されています。