日本のインターネットの重要項目ベスト10―『インターネット白書2008』より
井芹 昌信(All-in-One INTERNET magazine 2.0発行人)
[ネットビジネスでおさえておきたいトピックを紹介]
ネットの風を読む
この1週間に、「All-in-One INTERNET magazine 2.0」の各セグメントメディアで取り上げた記事やテーマ、インターネット業界で起こった出来事やニュースの中から、注目トピックをピックアップ。
今年も、インターネット業界の今を記録した『インターネット白書』を刊行することができた。思えば、今年で13年目になる。インターネット白書では、その年の大きな出来事やトレンドを10テーマ厳選し巻頭カラーで掲載しており、これを見るだけでも日本のインターネットの現状が俯瞰でき、皆様のビジネスのお役に立てると確信している。
ずばり、以下が今年のハイライトだ。
- メディア産業再編 ◆通信と放送を貫く政策論議が本格化
- 青少年ネット規正法案 ◆ユーザーを困惑させる有害情報規制
- インターネットテレビ ◆テレビを変える革新的映像サービス
- モバイルプラットフォーム ◆非PCのインターネット利用
- クラウドコンピューティング ◆すべてのコンピュータリソースをネットに
- グーグル追撃 ◆ネットの向こう側の覇権争い
- ワイヤレステクノロジー ◆WiMAXとLTEの競争が拓く無線新時代
- Jベンチャー ◆インターネットが変わる今がチャンス
- アバターコミュニティ ◆バーチャルと実空間を結ぶインターフェイス
- ライフログ ◆人の記録で創るソーシャルデータベース
あえて文脈にしてみると、「無線技術の進展によりPC以外のモバイル機器での利用が拡大し、ブログよりさらに簡易なライフログで一般人の日々をデータベース化する段階に来た。一方、バックエンド側では回線やストレージなどのインフラの充実とSaaSの登場でコンピュータ資源がネット上に移動し始め、グーグルを中心とするビジネス競争が激化している。アプリケーション面では、YouTubeに代表されるインターネットテレビの普及と、テレビ放送のネット化であるIPTVの登場で、ネット映像の本格利用のとば口に来ている」、となるだろうか。
ところで、今年の特徴の1つは、通信法と放送法の改正、ネット法の制定、青少年ネット規正法などの法律問題に注目が集まっていることだ。ネット利用人口が8000万人を超えた日本においては、一般社会と同様に、法規制の問題が浮上してくるのは当然のことかも知れない。スパムメール、不正アクセス、誹謗中傷、出会い系サイトなど、ネットが生み出したネガティブな事例は多い、しかしその反面でわれわれが手にした益は、それを超えて多い。この葛藤には、引き続き慎重な議論と対応が求められていると思う。
『インターネット白書2008』は、6月19日に発売される。37人の識者による論説と、402点の調査データで、生態系へと進化したインターネットの今の姿を読みとっていただきたい。
関連情報:
『インターネット白書2008』プレスリリース
『インターネット白書2008』販売ページ
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