コンサマトリー化とは (consummatory) 用語解説

「ウェブサイエンス2.0胎動 用語解説」(森田 進)

用語:コンサマトリー化
よみ:こんさまとりーか
英語:consummatory
略語:-

アメリカの社会学者タルコット・パーソンズの造語であり、道具やシステムが本来の目的から解放され、地道な努力をせずに自己目的的、自己完結的(ときに刹那的)にその自由を享受する姿勢もしくはそれを積極的に促す状況のこと。対義語はインスツルメンタル(化)。非経済的な享楽的消費の概念を「消尽(consumation)」と呼び、非生産的な消費を生の直接的な充溢と歓喜をもたらすもの(蕩尽)として称揚したフランスの思想家・作家ジョルジュ・バタイユの考え方とも相通ずる現象解釈といえる。

短文を投稿するマイクロブログやミニブログ、テキスト、写真、引用文、リンク、チャット、動画などを共有することができるTumblr(タンブラー)ブログ、友人やフォロワーに「今していること」などの短いメッセージを一斉に送信できるTwitterなどの表現行為に見られるように、情報の内容を吟味しながら確認するというよりは、日常の出来事や意見を語り合うことじたいを楽しんだり、コミュニケーションをエンターテイメントとして楽しんでいる状態であり。コンサマトリー性の傾向が顕著といえる。

また、インターネット上のEコマース、オンラインコミュニティ、掲示板、SNSなどの利用者は、購入の動機や意思決定がなくとも、あるいは専門的な情報を対話的に得るという動機が特になくとも、商品やサービスに対するユーザーの評判を観察したり、聞き耳を立てておき、自分の関心のあるテーマに関する情報をモニターしているが、これもコンサマトリー的な状態といえる。

◆ 「ウェブサイエンス2.0の胎動」連載バックナンバー ◆

◆ 「ウェブサイエンス2.0胎動 用語解説」 ◆